カリフォルニアに生まれ、4歳で初リサイタル、5歳でカーティス音楽院に入学、6歳でベルリン、7歳でパリ、8歳でニューヨークデビュー。
神童と言われながらも、一時は表舞台から去り、数々の苦難を乗り越えて、今なお進化し続ける、2020年現在、95歳のピアニストの自伝。
スパルタなバイオリニストの父親のもと、3歳からピアノを始め、(現代なら、毒親として、父親は確実に、児童虐待で訴えられると思います、、、)子供の頃のエピソードから、師事した高名なピアニストたちのレッスン風景、第2時世界大戦前後の状況や、私生活など、とても興味深く、読みやすい文体で、あっという間に読めました!
とても心に残った箇所を一部、紹介します♪
大きな目標にチャレンジする原動力は、想像力、イマジネーション、思い描くこと
新しいことに挑戦することは重要
曲を弾き始める時には、いつも片手ずつの練習から、メトロノームに合わせて、ゆっくりゆっくり、何度も繰り返し繰り返し…
最初は40、それから一目盛りずつ上げていく
なにより大事なのは、自分の欲しい音を明確にイメージして、それが出来るまでピアノの前を離れずに、辛抱強く稽古を続けること
アーティストに欠くことができないもの、努力することをいとわないこと
芸術を追及するのは、森の中をさまよい歩くようなもの、今どこにいるかわからないけど、歩き続ければいつか正しいところに出ると信じて歩くしかない
毎日毎日、練習すること、たゆみなく
1日9時間の練習、朝起きるとショパンエチュード全曲弾くのが日課
一音ずつ、音を育てて、鍛えて、その音を人に捧げる
音楽という世にも美しいものを聴く人と分かちあいたい
名ピアニストのレッスンについて~
シュナーベル:一音一音すべての音符とフレーズを分析して、神経を張り巡らせて、厳密なレッスン
コルトー:曲の解釈はとても柔軟で、そのときどきに即興的に弾くことを勧める、シュナーベルとは対極的
ラフマニノフ:作曲家の視点からの指導、曲の始めから終わりまでの流れ、全体の構成をみる、
色彩、音に色をつけること
ルース・スレンチェスカさんのHPを見つけましたが、サンフランシスコで、元気に練習に励む日々を過ごされているようです。
コロナがなければ、今年も来日して、演奏会が開催される予定だったようで、本当に凄いですね!
たくさんの素敵なメッセージと動画があったので、ぜひHPもご覧ください!➡ルース・スレンチェスカの芸術